新橋 居酒屋「ホンモノかよ・・・・」・・from 能登美

こんにちは。能登美です。

昨日の試食会、遅れて来た漢(おとこ)が一人いました。

その漢とは、無類の蕎麦っ喰い(自称ですが)で「永遠の小学6年生の心を持ったアラフォー」ことヨシ坊でございます。

彼は調理ズブの素人から、弊社に料理人の修行を希望し入社し、はや6年になります。

一心不乱に頑張った甲斐があり、彼の盛る刺し盛りは、能登美全スッタフの中でも3本の指に入る程です。

そんな彼ですが、ずっと貢さんに合う度に「今度、貢さんが打った蕎麦の味を見させて欲しいッ!!」とせっついていました。

その願いはようやく昨日の試食会で叶う事になったのですが、少し真面目な表情のヨシ坊・・

僕と料理長は既に試食を済ませており、残るは彼一人でございます。

いつになく真剣な表情で蕎麦を運ぶ貢さん。それを席に付いて静かに待つヨシ坊。

どことなくピーンとした緊張感が漂っておりました。

「これは中能登町産の新そばです。」と貢さんは静かにテーブルの上に蕎麦を置きました。

僕は、ヨシ坊がそば通(自称)と云うのを少々疑っておりました。ですので、ちょっといやらしいのですが、

どういった所作で蕎麦を食すのか黙って見ておりました。

ヨシ坊はまず皿ごと手に取り眺めています・・・・・そして一言「良いかほりですね。」

(えッ!?本当??判るの!???)僕は黙ったまま横目で見ています。そして箸を取ると何も付けずに新そばを豪快な音とともにすすりました。

そして2、3秒程咀嚼していきなり「オーマイガーファンクル兄弟だよッ!!」と叫びました(いや本当は僕の心の中にだけそう聞こえました)。

「めちゃくちゃ美味しいですね!」(実際はこうでした。ごめんなさい。)

続いて貢さんは僕たちの時と同じように「次は奥能登の在来種の蕎麦でございます」とまたテーブルにそっと蕎麦を置きました。

ヨシ坊、今度はテーブルに置かれたままの状態で「こっちの方がかほりめちゃくちゃ良いですね」(やっぱりホンモノだ・・・・判るんだ)

そして先程と同じように、何も付けずに蕎麦だけをさっきよりも豪快にズルズルズルズルーーーーーッつ!!とすすると、

「オーマイガーファンクル兄弟だよッ!!」今度こそ本当に叫びましたッ!!

・・・・・いえごめんなさい。本当はまたもや僕の心の中だけでした。

「こっちの方がぜんっぜん美味しいですね。」「かほりがぜんっぜん違います。」

僕は、いつものヨシ坊では有り得ない真剣な表情と言葉使いにびっくりしたと共に、

これは、真剣にプロフェッショナルな仕事をした貢さんに対する敬意を表してるのだと思い、少し感動しました。

「本当の本当に蕎麦好きだったんだね?」と僕が聞くと、「子供の頃おばあちゃんがいつも蕎麦打って食べさせてくれてたんですよ」との事。

なるほど、子供の頃から鍛えられたら、そら蕎麦に対する嗅覚味覚はホンモノんなるわね・・・・と納得しました。

それでも僕は「でもさっきここ来る前、蕎麦通に見られる食べ方の本、めっちゃ真剣に読んでたやん!!」と言うと、

「バレました??」といつも通りのヨシ坊の笑顔に戻っていました。

「本当に美味しかったです。ご馳走さまでした。」と貢さんに言ったヨシ坊。

「ありがとうございました!!」と笑顔で答えた貢さん。二人の漢(おとこ)だなぁと感じた日でした。

 

 

写真は昨日貢さんが打った蕎麦と、刺し盛りはヨシ坊が常連様に盛ったモノ。

最後の写真は〇1歳の誕生日当日の、僕の愛すべき〇シ坊でございます。